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どうかなかったことになりませんように。

たとえ世界がとても広くてわたしの悩みなんてちっぽけだって思ったとしても

 

 

今ここにあるわたしの苦しみや辛さは決してちっぽけなんかなじゃない。

 

そう思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

第一志望だった企業から

「残念ですが今回はご縁がなくて、、」

という電話がきました。

 

「はい、はい、 いえとんでもないです。ありがとうございます」

そんな風に答えながら次第に自分の声がうわずっていくのがわかりました。

 

(あ、やばい、泣く)

 

そう思った時にはもう手遅れで、人事の方に「大丈夫?」と聞かれる始末。

 

 

 

 

嘘だらけの言葉を並べて慣れない敬語を使って着飾って、希望の企業に入れなかっただけで絶望して「死にたい」と泣く。

そんな就活生を鼻で笑っていたくせに。

 

 

「いやまあなんとかなるでしょ。あんまり考えすぎずにいくわ」

そんな風に強がっていたくせに。

 

 

 

 

 

「不採用」

 

そんな、私の人生を否定するわけでもなんでもない、ただの準備不足と情報不足、そして方向性の違いによって生み出されただけの三文字が、私をどん底まで突き落としました。

 

 

1時間前まではそこで働いているところを自然と想像してしまい、その未来があたかもすぐそこにあるかのように感じていたのに

 

それが今となっては、もう実現しようのないものになったのです。

「不採用」という三文字によって、私の未来は完全に別物となりました。

 

 

 

 

 

ーーそんな大騒ぎすること?就活なんてそんなもんだしみんなそれを経験してるのに

 

そんな風に言われても当然のことだと思います。

だってこれまで就職活動を行ってきた人たちは、大抵みんなこの絶望を乗り越えているんだから。

第一志望に不採用を言い渡されるなんて多くの人が経験していることで、みんなはそれを人知れず乗り越えているんだもの。

 

それに、私はそもそもそんなに泣きわめくほど努力をしてきたのだろうか

 

必死にいろんな場所に足を運んで、沢山頷いて、沢山メモをとって、数ヶ月前からそんな努力を惜しみなく続けてきている人たちが大勢いるのに対して、私は「絶望」を感じるほどの行動を積み重ねてきたのだろうか

 

 そんな自問に対して私が出した答えは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなもん知らねえよ!!!!バーカ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

です。

 

 

 

たとえこの痛みが誰もが経験するものであっても

 

私より血の滲むような努力をしてきた人が沢山いたとしても

 

もっと辛い思いをしている人がどれだけいたとしても

 

 

 

 

 

 

今、ここで私が辛く、苦しい思いをしていること

涙が止まらないほどに悲しいと感じていること

 

 

それは決して嘘ではないし、間違ってなんていないはずです。

 

 

苦しみや悲しみを比べるなんて不可能

 

世界がどれだけ広くても、どれだけ他に辛い思いしている人がいても

 

 

 

私はこの痛みを抱えて、ゆっくりゆっくり飲み込んで生きていきます。